節約をしたいとき、まず見直すべきは毎月の固定費です。固定費は、一度見直せば節約効果がずっと続く、コストパフォーマンスの良い節約ポイントです。
「固定費の見直しってなんだか面倒くさそう……」「どの固定費を節約できるかわからない」のように感じる方も多いかもしれません。
そこで今回は固定費を節約するメリットと、項目別の具体的な節約方法を解説します。
固定費の節約は簡単に取り組める上に効果的な方法も多いため、さっそく見直していきましょう。
固定費を節約するメリットとポイント
家計の支出の内訳は、大きく「固定費」と「変動費」の2つに分けられます。
固定費とは毎月必ず発生する費用です。
反対に変動費は、月によってあったりなかったりする費用です。
光熱費 ・通信費 ・保険料 ・住居費 ・車の維持費 ・サブスクリプションサービス費など
交際費 ・医療費 ・冠婚葬祭費 ・旅行費 ・美容費など
家計の節約を考えたときに、固定費から節約するのがおすすめです。
固定費を節約するメリットは、一度見直しをしたら翌月以降は、毎月自動的に見直し後の金額が継続されることです。
変動費であれば費用がかかるたびに見直しが必要ですが、固定費は最初に見直せば、あとは自動的に節約され続けます。
さっそく固定費の項目ごとに、節約方法を見ていきましょう。
固定費の節約:光熱費
まずは光熱費です。
水道代、電気代、ガス代をひっくるめた光熱費は、毎月の固定費のなかでも大きな割合を占めます。
光熱費の節約方法については下記参考記事で詳しく紹介していますので、ぜひご確認ください。
参考記事:光熱費の節約方法を徹底解説!簡単な見直しでできる節約術
固定費の節約:通信費
続いて通信費の節約方法をご紹介します。
通信費を節約するには主に以下3つの方法があります。
・スマートフォンのプランを見直す
・格安SIMに変える
インターネットのプランを見直す
自宅にインターネットをひいている方は、インターネットの契約プランを見直してみましょう。
オンライン会議やオンラインゲームなどをよく行う方は、速度の速い光回線がおすすめです。
光回線は電磁波の影響を受けづらいので、通信速度が速く安定しています。
料金は月2,000~5,000円ほどが多いです。
反対にインターネットの使用頻度が少なく、速度もそこまで重視しなければ、モバイルWi-Fiルーターを設置する手もあります。
メーカーや使用状況にもよりますが、月1,500~5,000円ほどが多いです。
さらにインターネット会社によっては、同じ系列のスマートフォンを一緒に契約することで割引になるプランもあります。
スマートフォンのプランを見直す
インターネットと合わせてスマートフォンのプランを見直すのもおすすめです。
現在のプランには、自動付帯で不要なプランやオプションが付いた状態の場合もあります。
1ヶ月たった500円のオプションだとしても、1年間だと6,000円にもなります。
また、使用ギガ数の把握も大切です。
毎月10GB使えるプランを契約していても、実際には6GBしか使わない月ばかりではもったいないですよね。
その場合、もっと少ないギガ数のプランを検討すると節約につながります。
不要なプランやギガ数の使用状況は、毎月のスマートフォンの利用明細で確認できます。
毎日使うものなので、ぜひ一度見直してみましょう。
格安SIMに変える
スマートフォンのプランを見直してもまだ利用料が高い場合は、思い切って格安SIMに変えるのもおすすめです。
格安SIMにすると、今とあまり変わらない使い方でも、毎月の携帯電話料金が大きく抑えられます。
例えば、大手キャリアでの月々の携帯電話料金の一例は、
A社 約7,300円(税込み)
B社 約7,200円(税込み)
です。
※どちらも毎月のデータ使い放題のプラン
※家族割や支払い方法による割引などが適用されて、上記とは金額変わる可能性もあり
一方、格安SIMの月々の携帯電話料金の一例は、
C社 約990円(税込み)
です。
※毎月のデータ使い放題のプラン
※オプションが追加されて、上記とは金額変わる可能性もあり
格安SIMでは音声通話機能もオプションでプラスする必要があります。
しかしその追加料金を踏まえても、大手キャリアよりは格段に携帯電話料金が抑えられます。
また最近では、格安SIMでも実店舗を構える会社が増えました。
故障したときの対応や相談も直接行えるので便利です。
固定費の節約:保険料
続いて保険料の見直しポイントを解説します。
見直しポイントを大きく2つに分けて解説します。
・保障内容の重複がないかチェックする
保険のプランを見直す
加入している保険があれば、プラン内容を見直しましょう。
同じような保障内容でも、保険会社やプランによって保険料が異なる場合もあります。
さらに加入してからすでに何年も経っている場合は、もっとお得な新しいプランが出ていることもあります。
保障内容の重複がないかチェックする
保険に複数加入していると、保障内容が重複していることがあります。
例えば夫婦でそれぞれ保険に加入している場合、夫の保険の保障内容に配偶者分まで入っていることがあります。
その場合は、妻分の保険で被っているオプションをなくすだけで、保険料の節約になります。
また日本には国民皆保険制度が整っており、自分で保険会社の保険に加入しなくても、公的医療保険でまかなえる保障も多いです。
具体的にはひと月の医療費が所定の金額を超えたら超過分が還付される「高額療養費制度」や、出産したときに支給される「出産育児一時金」などがあります。
公的医療保険ではまかなえない部分を、保険会社の保険で補うよう心がけましょう。
▼関連記事
医療保険加入は必要?保険の加入時期、月々の支払額など実態を調査
固定費の節約:住居費
続いては住居費の節約方法をご紹介します。
住居費は、固定費の中でも最も大きな支出とされ、収入の30%が目安とされています。
もし住居費が収入の30%を超えているなら見直しをしましょう。
・家賃が安い物件に引っ越す
・住宅ローンを繰り上げ返済する
家賃を交渉する
今の住居が賃貸物件なら、家賃交渉を行うのも有効な方法です。
家賃交渉のタイミングは契約更新時がベストです。
特に近所にビルが立って日当たりが悪くなった、近所にあったスーパーが閉店したなど、住環境が契約時よりも悪くなった理由があると家賃が下がりやすくなるようです。
家賃が安い物件に引っ越す
家賃交渉が難しいようであれば、思い切って家賃が安い物件に引っ越すのも一案です。
家賃相場が安いエリアや、部屋数が少ない物件、築年数が古い物件などで探してみましょう。
また一人暮らしなら、シェアハウスに入居する選択肢もあります。
シェアハウスであれば、利便性が高く広い物件に安い家賃で住める可能性もあります。
すでに家具や家電が備え付けられているシェアハウスも多く、引越しの際の初期費用が大幅に抑えられるのも利点です。
住宅ローンを繰り上げ返済する
マイホームを購入済みの方は、住宅ローンの繰り上げ返済も検討しましょう。
繰り上げ返済の方法には、
・期間短縮型
・返済額軽減型
の2つの方法があります。
期間短縮型は、毎月の返済額は変えずに返済期間を短縮することで、利息負担を少なくさせる方法です。
返済額軽減型は、返済期間は変えずに毎月の返済額を軽減する方法です。
利息の軽減効果は期間短縮型よりは少なくなりますが、今すぐに出費を抑えたい方には適しています。
例えば、
借入金額:3,200万円
借入期間:30年
借入金利:2%
返済方法:元利均等返済(毎月の支払い額が一定)
と仮定して、
当初の借入から2年後に200万円を一部繰り上げ返済した場合の、期間短縮型と返済額軽減型での総返済額を比べてみましょう。
繰り上げ返済 | 総返済額 | 残存返済期間 |
---|---|---|
繰り上げ返済なし | 42,580,080円 | 28年 |
期間短縮型 | 41,204,110円 | 25年8ヵ月 |
返済額軽減型 | 41,966,336円 | 28年 |
参考:住宅ローン 一部繰上返済シミュレーション : 三井住友銀行
これはあくまでも目安で、実際には金額が異なることもあります。
しかしどちらの方法でも、繰り上げ返済することで総返済額が抑えられます。
固定費の節約:車の維持費
マイカーを所有している方は、毎月の車の維持費もかかります。
車の維持費の節約方法を解説します。
・駐車場代を見直す
・カーシェアリングサービスを使う
自動車保険を見直す
まずは今加入している自動車保険を見直しましょう。
自動車保険を代理店型損保からダイレクト型損保(通信販売方式)に変更することで、保険料が抑えられることがあります。
ダイレクト型損保は、店舗で直接担当者と顔を合わせて契約する代理店型損保とは異なり、電話やインターネット上で契約します。
代理店型損保だと発生する代理店手数料がかからないため、基本的にはダイレクト型損保のほうがコストを抑えられやすい場合が多いようです。
他にも、年間走行距離や年齢条件、車両保険の免責金額(自己負担額)の設定などを見直すことで、保険料が安くなる可能性もあります。
駐車場代を見直す
駐車場代も節約できるポイントです。
都心で利便性が高い立地の場所だと、駐車場代だけで毎月数万円かかることもあります。
例えば全国で一番駐車場代が高い東京都では、平均駐車場代は3万円にもなります。
ただ仮に地価が高い場所でも、住宅地や駅から遠いなど利便性が悪かったり、舗装されていなかったりする駐車場は、安めに設定されている場合が多いものです。
駐車できる車体のサイズ制限がある機械式駐車場(タワーパーキング)も、料金を抑えられやすいため、検討すると良いでしょう。
カーシェアリングサービスを使う
自動車保険や駐車場代を見直しても車の維持費が気になる方は、思い切ってマイカーを手放すのも一つの方法です。
最近は安く気軽に利用できるカーシェアリングなどのサービスが充実しています。
カーシェアリングの利用料金は、車体の購入費用だけではなく、ガソリン代や自動車保険料も込みであることがほとんどです。
よって車の維持費が大きく減らせます。
車に乗る時間が週10時間以下の場合は、マイカーを所持するよりカーシェアリングを利用する方がお得になることが多いです。
固定費の節約:その他の費用
最後に、その他の固定費の費用を見てみましょう。
・ジムの利用状況を見直す
・クレジットカードの年会費を見直す
サブスクリプションサービスを見直す
サブスクリプションサービスの見直しも節約には有効です。
動画配信や音楽配信、服のレンタル、学習コンテンツなど、さまざまなサブスクリプションサービスがありますが、一つひとつの費用は小さいことから気軽に加入して家計を圧迫しがちです。
登録したもののあまり使っていないサービスがあったら、思い切って解約しましょう。
ジムの利用状況を見直す
フィットネスジムやヨガスタジオなどに登録しているものの、あまり通えていない場合は、解約すると節約につながります。
フィットネスジムやヨガスタジオといった月会費は、自動引き落としの場合が多いため見落としがちな支出です。
月々の出費でみると大きな金額になりますので、もしあまり通えていないなら、プランの見直しや解約を検討しましょう。
クレジットカードの年会費を見直す
節約の意外な落とし穴が、クレジットカードの年会費です。
特に複数枚のクレジットカードを所持している方は、年会費分のサービスを利用しているか、今一度確認してみましょう。
所持するクレジットカードの枚数を2、3枚に絞ると、ポイントも貯まりやすくなるのでおすすめです。
まとめ
固定費は一度見直して削減すれば、節約効果が継続するので楽です。
面倒くさいかもしれませんが、この機会に一度見直してみてはいかがでしょうか。
さらに固定費を節約したい方は、固定費をポイントで支払うのもおすすめです。
例えばアンケートモニターの「infoQ(インフォキュー)」では、アンケートモニターで貯めたポイントをさまざまな連携先のポイントに交換したり、現金に換金できたりします。
ぜひこの機会にアンケートモニターを始め、さらに固定費を節約していきましょう。
▼infoQについて詳しくはこちら