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徹底調査医療保険加入は必要?
保険の加入時期、月々の支払額など実態を調査

医療保険について、加入状況、加入した年齢、加入している医療保険の数、月々の支払額、見直しの経験、給付金・保険金の満足度などについて調査しました。これらを年代による比較も交えて分析していきます。

民間の医療保険は「ケガや病気で入院した時のことを考えると、入っておいた方がいい」というイメージがあり、加入済みの方や、加入を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし特にきっかけもなく医療保険について日常的に友達や知人と話すことは少なく、比較・検討が難しいことから「実際にどれくらいの人が加入しているの?」「毎月の保険料、払いすぎてないかな?」といった疑問や不安を抱く人も少なくありません。

そこで今回、民間の保険会社や共済の医療保険(以下医療保険)について、全国計6,000人(20〜99歳)を対象にアンケートを実施しました。ぜひこの記事を医療保険の加入・見直しにお役立てください。

Q1.医療保険に加入しているか

66.0%が医療保険に加入!年齢とともに加入者が増加

「医療保険に加入しているか」調査結果

医療保険の加入状況を聞いたところ、66.0%の方が現在保険に加入しているという結果になりました。

医療保険は、高額療養費制度など公的医療保険を補うものであり、貯蓄などがあり不要と考える方もいますが、およそ3分の2の方はすでに加入しています。

加入者の男女比については、女性の割合が若干多いようですが、男女で大きな差は見られません。

年代別に見ていくと、年齢が上がるにつれて加入者は増加しています。特に、20代から30代で大きな差が見られ、20代では男女ともに医療保険非加入者の方が多い結果でしたが、30代になると加入者の方が多くなっています。

なお調査では加入者の多い60代・70代以上も含め、すべての年代で非加入者が2割以上いることも分かりました。

Q2.医療保険に加入していない理由

「必要性を感じない」が最多。
さまざまな理由で加入していない実態

「医療保険に加入していない理由」調査結果

医療保険に「加入していない」と回答した方2,040人にその理由を聞いたところ、最も多かった回答は「必要性を感じない(30.2%)」という理由でした。

必要性を感じない方は、ケガ・病気の際に公的医療保険と貯蓄で対応するか、就業不能保険など、医療保険以外の保険で経済的な問題をカバーする考えだと推測されます。

医療保険に加入しない理由の2番目には、「保険料が高い(28.8%)」が挙げられています。保険に入りたいと思っていても保険料の支払いが難しい、価格とサービス内容が見合っていないなどの理由から加入を見送っている方と考えられます。

続いて「自分に合う保険が分からない(14.5%)」と、医療保険に関する情報不足が未加入の理由に挙げられていました。

このように医療保険に加入していない方は各々の事情により、非加入という選択をしているようです。実際に、医療保険に加入していない方に医療保険に対する印象を尋ねると、以下のような意見が見られました。

  • 「健康保険があるから必要性を感じない」
  • 「保険の掛け金にお金を使うよりは予防(早期発見)にお金を使う方がいい」
  • 「差し迫らないと真剣に考えられない」
  • 「保障内容をきちんと確認できるか自信がない」
  • 「テレビCMでは、安い保険料で多額の保険金がすぐ交付されるようなことをいっていますが、本当かどうか疑問」

上記のように「医療保険は自分には必要ない」と判断している方や、医療保険に関する情報が十分でないことで不安を抱いている方が一定数いるようです。

Q3.医療保険に加入したきっかけ

「家族・友人の勧め」「保険の営業」が
医療保険加入のきっかけに

「医療保険に加入したきっかけ」調査結果

医療保険に「加入している」と回答した方3,960人に加入のきっかけを聞きました。

回答数が多かったのは「家族・知人に勧められた(36.7%)」、「保険の営業があった(27.4%)」、「成人・結婚等ライフステージの変化(21.3%)」といった項目でした。

医療保険に加入するきっかけは「家族・知人に勧められた」、「保険の営業があった」が合わせて64.1%と、勧められる・営業などの外的要因の影響が大きいことが分かりました。

20代であれば親に加入を勧められたり、40代50代であればケガや病気で家計を心配した配偶者から勧められたりする方が多いのかもしれません。

外的要因以外にも「成人・結婚等ライフステージの変化(21.3%)」などにより、自ら必要性を感じて加入する方も一定数いることが分かります。

Q4.医療保険に加入した年齢

医療保険加入の年齢は、20代が圧倒的に多い結果

「医療保険に加入した年齢」調査結果

医療保険に「加入している」と回答した方3,960人に、加入した年齢を聞きました。

その結果、特に「21~30歳」と、比較的若い年齢で加入する方が43.6%と非常に目立ちます。中でも21~25歳で加入する割合が高くなっており、就職・成人・結婚といった生活環境が変化しやすい時期に保険加入をする方が多いようです。

医療保険の保険料は、一般的に加入する年齢が上がるにつれ上昇するため、月額あたりの保険料を抑えるためにも、早いうちに保険に入っておく方が多いと推測されます。

全年齢で総合的に見ると40歳までの加入者が74.9%で、41歳以降の加入者が25.1%と、加入者の多くは40歳までに加入していることが分かります。

Q5.加入している医療保険の数

1つ加入が約7割と大半!
2つ加入も年齢とともに増加

「加入している医療保険の数」調査結果

医療保険に「加入している」と回答した方3,960人に、いくつ保険に加入しているのか聞きました。全年代では1つ加入が69.1%で、複数加入が30.9%でした。約7割の方は、1つ加入で十分と考えているようです。

「2つ」という方は、年齢とともに増加傾向となっています。年齢が上がり、病気への不安が大きくなることで追加で加入するという方が一定数いると考えられます。

「3つ」及び「4つ以上」と回答した方は全年代で7.2%と少数で、年齢による変化も大きくは見られません。

複数の医療保険に加入する例として、幅広い保障が受けられる一般的な医療保険に加え、「がん」など特定の疾患・疾病に特化した医療保険を追加する、といった内容が考えられます。

Q6.個人で加入している医療保険の支払額(月額)

「5千円未満」の比較的少額が約半数。
74.5%の加入者は1万円未満

「個人で加入している医療保険の支払額(月額)」調査結果

医療保険に「加入している」と回答した方3,960人に支払額(月額)を聞いたところ、加入者の約半数は「5千円未満」であることが分かりました。5千円未満を細かく見ていくと、3千円未満が26.9%、3千〜5千円未満が22.9%という結果でした。

高額療養費制度などの公的医療保障を活用することを前提に、医療保険は少額に抑えたいという方が多いのかもしれません。
1万円を分岐にして回答者を大別すると、1万円未満が74.5%、1万円以上が25.5%でした。

1万円以上の保険料は高い印象がありますが、医療保険は年齢が上がったり、過去の病歴があったりすると保険料が高くなるため、加入する年齢や状況によっては支払額が多くなる場合もあると考えられます。

Q7.医療保険の見直しを行ったことがあるか

見直しを行ったことがある方は40.8%。
退職時期には増加傾向も!

「医療保険の見直しを行ったことがあるか」調査結果

医療保険に「加入している」と回答した方3,960人に保険の見直しを行ったことがあるか聞きました。

40.8%の方が保険を見直した経験があると回答し、見直しをしたことがない人が大半でした。
見直しを行なった人に関しては、特に男性の場合だと、退職時期の前後で見直している方が増加しています。

保険の見直しを行った方にその理由を尋ねたところ、以下のような回答が得られました。

  • 「掛け捨てのものに加入していたが、勿体無いと感じたから」
  • 「20年以上前に加入した保険にない、日帰り入院や通院の保障をつけたかったため」
  • 「家族構成の変化や収入の変化など、年齢的にいちど見直したいと思っていたため」
  • 「時代と自分の生活スタイルなどを考慮して、一時金の見直しを行ったため」
  • 「若い時に加入した保険が過剰な保障内容だったから」

今まで医療保険の見直しを行なったことのない方も、今後医療の進歩や自身の状況に合わせて、保障内容を見直す必要性が出てくるかもしれません。

Q8.医療保険会社に給付金・保険金を請求したことがあるか

年代が上がるにつれ請求者が増加。
20代では「対象外」も目立つ結果に

「SDGsに当てはまる行動」調査結果

保険に「加入している」と回答した方3,960人に実際に給付金・保険金を請求したことがあるか聞きました。

グラフから分かる通り、年齢とともに請求を行ったことがある方が顕著に増加しています。20代では19.0%ですが、70代以上では55.9%と加入者の半数が給付金・保険金を請求しています。

男女別に見ると、30代40代で女性の請求経験が男性よりも高い割合でした。これには女性特有の病気や、妊娠・出産に関する保険に対しての請求が理由として考えられます。

一方、70代以上では女性よりも男性のほうが請求経験が多い結果となっていました。

また、若い世代ほど「請求したが対象外だった」という回答が多くなっています。給付金・保険金が支払われない要因はさまざまありますが、保障条件を正しく理解していなかった場合や、保障対象となる入院・手術などに当てはまっていない場合が考えられます。

Q9.受け取った給付金・保険金の満足度

給付金・保険金に75.3%が満足!
不満は、わずか5.3%

「受け取った給付金・保険金の満足度」調査結果

実際に給付金・保険金を請求したことが「ある」「請求したが対象外だった」方、1,603人に給付金・保険金に対する満足度を聞きました。

回答では「やや満足している(40.7%)」が最も多く、次いで「満足している(34.6%)」でした。両者合わせて75.3%と、請求経験がある方の多くは、受け取った給付金・保険金に概ね満足していることが分かります。

反対に、給付金・保険金に不満と回答した方は「満足していない(2.4%)」、「やや満足していない(2.9%)」であり、両者合わせてもわずか5.3%と極めて少数となっています。

加入している保険によって保障内容は違うものの、今回の調査では請求経験者の多くは、受け取った給付金・保険金に満足していることが分かりました。

今回は民間の医療保険について、調査結果をもとに加入状況や加入したきっかけなどをお伝えしました。
調査では回答者のおよそ3分の2の方が医療保険に加入しており、4割以上が20代のうちに加入していることが分かりました。月々の支払額は5千円未満の方が約半数を占め、受け取った給付金・保険金については、7割以上の方が満足しているようです。

民間の医療保険は、公的医療保険を補う立ち位置で考える方が多く、自分に必要な保障内容等をじっくり検討したうえで加入することをおすすめします。

本記事が医療保険加入や見直しを行うきっかけになれば幸いです。

調査概要

調査方法:
infoQでwebアンケート実施
調査期間:
2022年3月8日(火)~2022年3月9日(水)
有効回答:
6,000サンプル
調査対象:
全国20~99歳男女

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