20代の転職はこうして成功する！経験者が語る体験とテクニック

AIの予測が的中せず！

「20代で転職をしたことがある」と回答した人は41.6%、「20代で転職をしたことがない」と回答した人は58.4%となっており、AIの予測とは逆の結果となりました。

AIは近年の転職市場の活発化と20代のキャリア意識の高さを反映して結果を予測していましたが、実際は安定志向や、一つの職場での長期キャリアを望む若者もまだまだ多いことが分かりました。

さらに、転職経験がない人たちに転職意向について尋ねた結果、以下のような結果になりました。

転職未経験者の中で、実際に転職はしなかったものの、転職を考えたことがある人が3人に1人以上いるということが分かりました。

転職経験者を対象に、転職の理由を複数選択で回答してもらったところ、46.2%の人が労働環境の改善を目的に、転職に踏み切ったと回答しました。次に給与や人間関係に関しての理由が続きます。

上記の選択肢は一例ではあるものの、自分自身の転職の理由をしっかりと理解し、明確な目標を設定することで、転職活動をスムーズに進めることができるのではないでしょうか。

グラフでは複数の選択肢から、特に多かった5つの項目を記載しています。
最も重要視されていたのは、「経験やスキルの具体性（43.5%）」でした。また、2番目に多かったのが「自己PRや志望動機の明確化（36.1%）」でした。まずは自分がどのような人財なのかを企業側に正確につたえることが重要と考えられているようです。

なお、「成果や実績の強調（22.7%）」については上位2つより、やや割合が低い結果となりました。20代の転職では、何をしたかというよりこれから何がしたいかをアピールすることが多いためこのような結果になったのではないかと予想します。

次に面接対策についても聞いてみました。

グラフでは複数選択可の選択肢から、特に多かった5つの項目を記載しています。
経験者に面接対策としてどのような準備をしましたか聞いてみたところ、「質問に対する回答を事前に準備（38.6%）」が最も多い結果となりました。また、「服装やマナー（30.8%）」と「口頭での説明を練習（29.7%）」を準備している人の割合がほぼ横並びとなっています。

書面でキレイにまとめていても、いざ質疑応答の場面になるとうまく言葉が出てこなかったり、説明に時間がかかりすぎたりすることがあります。業種にもよりますが、面接では会話で伝える力を試されている場合もあります。原稿を読み上げたり、模擬面接でアドリブに慣れておくことも、重要な面接の準備といえます。

上記のような結果から、履歴書や職務経歴書では具体的なスキルのアピール、面接では質問の予測と回答の準備が重要ということが分かりました。

また、転職活動中に最も役に立った情報を聞いてみたところ、以下のような回答がありました。

• ハローワークの職員からの仕事紹介
• 転職エージェントからのアドバイス
• 実際に働いている人の声
• 転職サイトの求人情報が役立った。 また、エージェントさんにポートフォリオの作り方を教わったので、それが活かせたと思う。
• 友人からの客観的な意見

全体的にネットではなく、リアルな人から受けたアドバイスが役に立ったという声が多くありました。自身を客観視するためにも第三者の意見が必要になる場面なのかもしれません。

2024年現在、業種にもよりますが転職は売り手市場になっていると言われています。売り手市場とは、目安として有効求人倍率が1.0を超えている状況のことを指します。

数ある求人の中で、どのように企業を選べばよいのでしょうか。
まず、AIに人がどのように転職活動を行っているか予測してもらいます。

AIの予測が的中せず！

求人活動の手段について聞いてみたところ、全体的にAIの予測とはかなり離れた結果となりました。全体的に利用率が低く、複数の手段を併用しながら求人活動を進める人は、AIの予測より低いようです。
特に転職エージェントの利用率が予測の半分以下となっています。これは、求職者が自分で情報を収集しやすい環境が整っている現在、求人サイトやハローワークを通じて直接応募する動きが手段として優先されている可能性があります。

「非常に満足（9.7%）」または「満足（34.1%）」と回答した人の合計は43.8%となりました。また、「普通（45.5%）」と回答した人々は、転職先が期待は超えないまでも、基本的な職務の安定と満足を転職者へ提供していると考えることができます。逆に「不満（7%）」や「非常に不満（3.7%）」と感じている人は全体の10.7%にとどまります。これらの結果から、転職者が比較的良い経験をしているといえるでしょう。

上記の結果をふまえて、経験者に転職してよかった点を聞いてみました。

最も多かった意見は「働きやすい環境（60.3%）」でした。転職を決意した理由でも労働環境の改善を希望している人が多く、ワークライフバランスは働く上で課題となりやすいようです。また、労働環境を理由に転職活動を決意した人の割合（46.2%）より、転職の結果として働きやすい環境になった人（60.3%）の方が多いことも印象的です。様々な企業の求人に目を通し、その中でより良い転職先を選んだ結果、複数の課題が解決に至ったのではないでしょうか。

また、デメリットとしては、もっといいところがあったのではないか、業務内容をしっかりと理解すべきだったと感じるなど、理想とギャップを感じているという意見もありました。

もっとこうすればよかった...という後悔は、大きな決断にはつきものですが、よりリスクを減らすためにはどのように転職活動を行っていけばよいのでしょうか。

転職活動にはある程度の時間が必要です。働きながら転職活動をすることで、収入が途絶えることなく長引いた場合でも、生活費の心配をせずに活動を続けられる点は大きなメリットです。

多くの人が転職活動に1〜3ヶ月を要していることがわかります。活発な労働市場では、求人が多く、転職者が比較的早く職を見つけることができるでしょう。逆に、不況期や特定業界が低迷している時は、適切なポジションを見つけるのに時間がかかる場合があります。

また、転職者のスキルや経験のレベルが高いほど、転職活動の期間が短くなる傾向にあります。20代の転職ではこれから経験や専門的なスキルを身に着けていく人が多いため、転職活動は少なくとも3ヶ月は想定しておいた方がよいでしょう。

現職を持っていることは、転職先との条件交渉においても有利に働きます。企業側に対して強気の姿勢を保つことができ、より良い条件を引き出しやすくなります。