【徹底検証】iPhoneとAndroidどちらが人気?スマートフォンの利用実態を調査
誰もが持っている、スマートフォン。みなさんはどの種類のスマートフォンを使っていますか?
今回は全国の15~69歳の男女5,000名を対象に、使っているスマートフォンの種類や選んだ理由、メリット・デメリットについて調査しました。
スマホの買い替えタイミングや重視している機能などについても調査したので、スマホ事情が気になる方はチェックしてみてください。
OSはiOSとAndroid、どっちが人気?
Androidが52.9%とやや優勢
iOSとAndroidのうち、最も多く利用しているスマホのOSを聞いたところ、Android派が全体の52.9%、iOS派が全体の47.0%という結果となりました。iOSとAndroidの人気に大きな違いはないものの、若干Androidを使用している人の方が多いことが分かりました。
また、利用している理由について、iOS派とAndroid派の意見を聞いてみました。
◆iOS派の意見
- Apple/iPhoneが好きだから
- 機種変更時のデータ移行が楽
- Appleで全てをそろえているので、使い勝手がいい
- 直観的に操作ができるし、MacBookとの連携がしやすい
- 趣味のダンスをするときに、動画の共有がしやすい(AirDrop)ため
- 昔Androidを使っていたが、周りにiOSが多く、その時できないことがたくさんあったから
- Androidは機種が多くて選びきれなかったため
◆Android派の意見
- 機種が豊富
- Googleとの親和性が高いから
- iOSに比べ柔軟性が高いから
- microSDカードでデータ移行ができるから
- 耐久性がしっかりしていて、企業が大手で安心だから
- FeliCa決済、おサイフケータイ機能、ワンセグ機能があったから
- 地方に住んでいるとトラブル等で店舗を訪問したいことがあるが、iPhoneだと近所に店舗がないので不便
- メールや検索等の基本機能のみしか使用しないので、端末価格の安いAndroidを選択した
iOSは、AppleやiPhoneというブランドの価値や、操作性や連携のしやすさが評価されているようです。
また、Androidは、機種の豊富さや機能やカスタマイズの自由さが人気の理由であると考えられます。また、地方に住んでいても、使い方が分からなくなったり、故障した時に、すぐに店舗で相談できるのもメリットかもしれません。
若い世代はiOS、中高年はAndroidが人気
iOSとAndroidを年代、性別に分けて分析しました。
10代~20代は男女とも、iOSの利用者が過半数以上を占めている一方で、40代~60代は男女ともAndroidユーザーの方が多い結果となりました。特に、30代~60代の男性の約6割以上はAndroidを利用しており、中高年の男性はAndroid派が多いようです。
若い世代はiOSを使用し、年代が上がるとAndroidを利用している人が多い傾向であることが分かりました。
若い世代に人気のiOSは、スマホケースなどのアクセサリーが豊富で自由に選べます。「周りの友達がみんなiPhoneだから」といったことも背景にありそうです。さらに、TwitterやInstagramなどのSNSで自身のこだわりの写真を投稿するため、カメラ性能の高いiOSを選択しているのではないでしょうか。
また、Androidは中高年の世代に人気でした。
ガジェットリテラシーの高い方が、自分の欲しい機能やカスタマイズを選べるという点でAndroidを選んでいるのではないかと考えられます。その一方で、スマホは最低限の機能が使えればいい、できるだけ安くスマホを購入したい、と考えてAndroidを購入する中高年の方も多いことが予想されます。
スマホは何台持っている?
2台以上持つ人は8.4%存在
持っているスマホの台数を聞いたところ、2台以上使用している人は全体の8.4%を占めている結果となりました。全体で見ると1割弱と少数ですが、複数台のスマートフォンを使いこなしている人もいるようです。
2台以上持っている理由は?
2台以上スマホを持っている人に、複数台のスマホを利用している理由を聞いてみました。
◆用途や場面による使い分け
- 音楽を聴きながら作業ができる
- ゲームのサブアカウントや作業用
- 個人用と仕事用に分けて持っている
- 普段使用するスマホと、ナビに使うスマホ
- 電話番号の使い分け、iOSバージョンの使い分け
- SIMなしのWi-Fi専用機を自宅でメインに使いたいから
◆リスク管理
- 故障時の予備機として
- メイン回線とサブ回線を持つことにより、何かあった時に備えたいため
- 楽天モバイルで1台契約して、話し放題、ネットにつなぎ放題の機能をフルに活用しつつ、ワイモバイルの最低限のプランで、圏外のエリアがないようにカバーしている
複数台のスマホを利用している理由として、主に「用途や場面による使い分け」「リスク管理」があることが分かりました。
また、2台目以降のスマホは、買い替えのタイミングで古くなった端末をそのまま使用している方もいました。
スマホで何をする?
通話、ニュースの閲覧、SNS、カメラが人気
スマホ利用者を対象に、普段スマホでしていることを質問しました。
もともとの携帯電話としての機能である”通話”が、63.0%と一番利用されていることがわかりました。また、ニュースの閲覧やネットサーフィン、ラジオ視聴といった情報収集のツールとしての利用もされているほか、SNSや動画・音楽視聴、ゲームといった趣味の一つとしての利用もされています。
誰もが持っているスマートフォン。使い方は人それぞれながらも、たった1台で出来ることは本当に幅広いですね。
今回、利用者の60.5%を占めていたSNSの利用実態について調査した記事はこちらです。
ぜひチェックしてみてください。
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SNSの利用実態は?10代から50代の男女3,000人を調査|Qプラス
どのメーカーの端末を使ってる?
Androidユーザーの4人に1人はSHARP製品を利用
Androidの利用者に、使用しているスマホ端末のメーカーを複数回答で質問しました。
SHARPの利用者が全体の25.7%と1位でした。また、SONYが20.1%で2位となり、日本企業が上位2位を占める結果となりました。また、サムスン電子は11.9%で3位という結果でした。
Android利用者の4人に1人はSHARP製品を使用していることから、日本製品の根強い人気を見て取ることができます。
iPhoneと同期してるデバイスはある?
約5人に1人がiPadと同期している
iPhoneと同期して利用しているデバイスの中で、iPad/iPadmini等の「Apples社製のタブレット」が23.7%と、最も人気の同期デバイスであることが分かりました。
また、パソコンに注目してみると「Apple社製以外のパソコン」と同期している人が全体の13.7%を占めており、「Apple社製のパソコン」の9.8%を上回る結果となりました。
iPhoneは同iOSのApple社製のパソコンと同期すると、iTunesを使って音楽や写真などのデータ移行やバックアップをスムーズに行えたり、各種通知が双方に届くように設定できます。しかしApple社製以外のパソコンと同期している人のほうが多いこの結果は、身の回りをApple製品で揃えているのではと考えていた方にとっては、少し意外かもしれません。デバイスによって、複数のメーカーを使い分けている人が多いようですね。
メリットは?
iPhoneは機能や操作性が人気
iPhoneユーザーにiPhoneのメリットを質問しました。複数回答いただいたものから、上位5項目を抜粋して表にまとめています。
iPhoneのメリットとして、「機能が使いやすい」と回答した人が全体の40.0%を占めており、1位という結果になりました。また、「操作性が優れている」が31.0%で2位、「デザインが優れている」が24.1%で3位という結果となり、iPhoneユーザーは機能や操作性、デザインを重視している人が多いことが分かります。
また、知人・友人の利用者の多さや、イメージの良さもiPhoneのメリットとして考えている人が多いようです。最新OSが利用できることや、企業への信頼、セキュリティの強さなどもiPhoneの評価を上げる要因であると考えられます。
また、iPhoneにメリットを感じている理由もあわせて聞いてみました。
◆iPhoneのメリット
- カメラの性能が良い
- Apple製品のペアリングが楽
- AirDropで写真を共有するときに便利
- ストレージがちょうどいい(256GB)
- カラー展開や対応しているカバーの種類が多い
- Androidと比較してOSのサポートが長かったり、周辺アクセサリーが多数あったりするから
- Androidより直観的な操作が可能で、利用者が多いため困ったときに調べるとすぐ出てくるから
- iPhoneは機種変をしても操作方法が全く変わらないので操作方法を一から覚え直さなくていいから
また、カラー展開の多さや周辺アクセサリーの豊富さを上げている人もいました。自分の好みのデザインにスマホをカスタマイズできるのも、魅力のひとつなのかもしれません。
iPhoneの操作感は、機種が変わっても基本的に統一されているため、新しく操作方法を覚える必要がありません。そのため、新しいスマホにして、操作法を一から覚えるのに抵抗がある人にも選ばれていると予想されます。
Androidは端末代の安さが1位
続いて、AndroidユーザーにAndroidのメリットを聞きました。こちらも、複数回答いただいたものから、上位5項目を抜粋して表にまとめています。
Androidのメリットとして、「端末代が安い」と回答した人が全体の41.8%を占め1位となり、「機能が使いやすい」が35.2%で2位という結果になりました。
安い端末を選ぶことで、経済的なメリットを感じている方が多いことが分かります。
また、「わからない」と回答した人が19.4%を占め、3位という結果になりました。
なんとなくAndroidを選んでそのまま利用している人や、特にメリットを感じずに利用しているのかもしれません。
他にも、操作性やカスタマイズの自由度の高さ、カメラの機能の高さ、内蔵ストレージの大きさといったスマホ自体の評価に加え、国内企業が多いことによる企業への信頼性が評価されていると考えられます。
Androidにメリットを感じている理由も、具体的に聞いてみました。
◆Androidのメリット
- iPhoneに比べて端末が安い
- 操作性にガラケーとの親和性を感じる
- アプリを含めてカスタマイズできるから
- スマホにあまりお金をかけたくないから
- Androidにしか対応していないゲームがある
- Google pixelのカメラ性能が優れているから
- メーカーが多いため、選択肢が多く、安価なものでもコスパに優れたものがある
- パソコンとの同期も簡単にでき、機種変更時もクラウド上にデータを保存しておけば簡単にできて便利
- GoogleドライブやGoogleフォトと連携することにより安全・スマートにファイルの管理ができる。またiPhoneに比べてストアが充実していることや、端末が安いことにより同じ予算内でもカスタマイズの自由がききやすい
Androidはメーカーや製品が多いため、自分の望んでいる機能やスペック・価格帯のスマホを選ぶことが可能です。iPhoneより選択肢が多いのが特徴であると考えられます。また、カスタマイズの自由さや、Googleが提供しているサービスとの互換性の高さを評価する意見も多くありました。
Androidは自分の納得した機能やスペックのスマホを選びたい人や、できるだけ安くスマホを購入したいと考えている層に支持されているのではないでしょうか。
価格の安さを重視する人に支持される一方で、Androidのみで提供されているゲームをプレイしたい人や、自分の理想通りにカスタマイズしたい人など、こだわりの強い人にも選ばれるスマホであると考えられます。
デメリットは?
iPhoneは端末代の高さが46.3%を占め1位に
iPhoneユーザーにiPhoneのデメリットを聞きました。複数回答いただいたものから、上位5項目を抜粋して表にまとめています。
iPhoneのデメリットとして、「端末代の高さ」を選んだ人が全体の46.3%を占め、1位という結果でした。約2人に1人が端末代の高さをデメリットとして感じているようです。
また「わからない」と回答した人が38.6%で2位でした。特にiPhoneに対するデメリットを感じずに使用しているユーザーも一定数いる結果となりました。
また、「内蔵ストレージの少なさ」を指摘する人が全体の5.6%を占め、3位でした。iPhoneはSDカードを差し込むことができないため、端末を購入するタイミングでストレージ量が決定します。iPhone内のストレージが不足した場合、iCloudのストレージを追加購入する必要があることから、ストレージの少なさにデメリットを感じている人がいると考えられます。
iPhoneにデメリットを感じている理由を具体的に聞いてみました。
◆iPhoneのデメリットを感じる理由
- Android機種に比べると価格帯が高い
- SDカードが使えないため、容量を増やせない
- パソコンに比べて端末の寿命が短いのに、パソコン並の値段なので、もう少し安いとありがたい
- 一般人じゃ使わないようなコアなカメラの機能がどんどん増えて、値段ばかりが独り歩きしていると感じる
- Androidと比べてOSのカスタマイズ性に欠けるところやアプリの機能が一部制限されているところは、人によってはデメリットだと思う
iPhoneのデメリットとしては、価格の高さを指摘する声が多くありました。機種によっては10万円を超えるものもあるため、バッテリーやストレージの消費量のバランスなどを考えると、割高感を感じている人がいるようです。
また、Androidと比較してカスタマイズ性の限界があるため、デメリットを感じる人もいると考えられます。
Androidのデメリットは「分からない」人が全体の58.6%
続いて、AndroidユーザーにAndroidのデメリットを聞きました。こちらも、複数回答いただいたものから、上位5項目を抜粋して表にまとめています。
Androidのデメリットが「わからない」と回答した人が全体の58.6%を占めていました。この結果から約6割のAndroidユーザーは特にデメリットを感じずにスマホを使用していることが考えられます。
また「カメラの性能の低さ」が5.2%、「セキュリティが強力でない」が4.7%という結果になりました。その他の回答としては「端末代が高い」「高級感がない」「知人・友人の利用者が少ない」といった声がありました。
Androidを利用している半数以上のユーザーが、使用する中で特にデメリットを感じていないことが分かりました。
Androidは様々なスペックや価格帯の商品が販売されており、「スマホに対して特にこだわりがなく、最低限の機能が使えればいい」と考えているユーザーや、「自分の納得のいくカスタマイズをしたい」と考えているユーザーのニーズに応えられていることも予想されます。
Androidにデメリットを感じている理由を具体的に聞いてみました。
◆Androidのデメリットを感じる理由
- 写真(カメラ機能)はAndroid以外のOSが優れていると思う
- iPhoneユーザーが多く、Androidの話は通じないことが多い。 数年前の機種を使っているが、最新OSに対応していないため、更新できないアプリが増えてきた
- ワイヤレスイヤホンで電話を受ける時に、発信者名の音声通知機能がないため使いづらい。 アプリを入れるにしても海外の怪しいものしかなくて入れたくない。 iOSだとSiriが通知してくれる機能があるので、便利だと思う
- iPhoneに比べるとセキュリティは強固ではないと言われている。現在はセキュリティソフトがフリー含めて有力なソフトが充実してきたのと、GooglePlayプロテクトにより一定の安全は確保できるが、それでも普及率も手伝って狙われやすいのは確か
カメラの性能やセキュリティの低さを指摘する声がありました。
また、最新のOSに対応できないことで感じるデメリットもあるようです。
端末を買い替えるタイミングは?
充電の不調が44.3%と1位
スマホ使用者を対象に、スマホ端末を買い替えるタイミングを聞きました。複数回答いただいたものから、上位5項目を抜粋し表にまとめています。
「充電の不調」は全体の44.3%で1位、「端末が壊れて使えなくなった時」が43.0%と2位という結果になりました。使用している端末の不調を買い替えのタイミングとして判断している人が多いようです。
全体として、新しい端末が発売されたタイミングより、自分の使っている端末に不具合が生じたときに端末を買い替える傾向にあるようです。現代の物価高騰も影響し、サイフの紐が固くなっている世帯が多いことも、今回の結果と関連しているかもしれません。
スマホを購入するときに、中古品を選択肢に入れる?
中古品を選択しない人が全体の約45%を占める
スマホ使用者を対象に、新しいスマホを購入するときに、中古品をどの程度選択肢に入れるか聞きました。
まず全体を見てみると「選択肢に入れることはない」「どちらかといえば選択肢に入れない」と回答した人の割合は69.2%でした。中古品を選択肢に入れる可能性のある人(「必ず選択肢に入れる」「どちらかといえば選択肢に入れる」と回答した人の合計)は全体の14.0%という結果になりました。中古品を検討する人は全体の14.0%であり、新品のスマホを購入する人の方が多い結果となりました。
iOSとAndroidユーザー別に分析すると、iOSの方が中古を検討している人がわずかに多いようです。iOSの端末代の高さが、中古品を検討する人を増加させている要因となっているかもしれません。
新しくスマホを購入するときに重視することは?
「価格」が32.7%と1位
スマホ使用者を対象に、新しくスマホを購入するときに最も重視するポイントを教えてもらいました。
iOSとAndroidユーザー別に分析すると、どちらのユーザーも「端末の価格」を重視する人の割合が一番多い結果となりました。Androidユーザーの方がより端末価格を重視する傾向にあるようです。iOSを選ぶ人は、機能性やブランド・メーカーを重視しているようです。機能性の高さに加え、Appleのブランド力の高さに魅力を感じている人が多いことが予想されます。
また、Androidを選ぶ人は価格の次に、「自身に合うかどうか」について重視しています。使いたい機能やスペックを精査し、自分に合ったスマホ機種を選びたいと考えている人は、カスタマイズの柔軟性が高く、機種も多いAndroidを選ぶ傾向になると考えられます。
まとめ
今回は、スマートフォンを利用している方を対象にiPhoneとAndroidの利用実態やメリット・デメリットを調査しました。
iPhone派が47.0%、Android派が52.9%となり、Android派の方が若干多い結果となりました。また、今回の調査で、若い世代にはiPhoneが、中高年の世代にはAndroidが人気であることが分かりました。
iPhoneユーザーは、機能性や操作性・デザインをメリットとして感じている人が多い一方で、端末代の高さをデメリットとして回答した人が46.3%を占める結果となりました。 Androidユーザーは、端末代の安さや機能の使いやすさをメリットとして評価しつつ、デメリットは「わからない」と回答した人が全体の58.6%を占めていました。
また、充電や端末の不調を感じたタイミングで新しいスマホを購入すると答えた人が多く、スマホを選ぶ基準としては端末価格が最も重視されるようです。 経済的なコストパフォーマンスを重視する人が多い結果となり、スマホを購入する際にも現代の物価上昇や節約志向が反映されていると考えられます。
新しくスマートフォンを購入する人や、今後買い替える人の参考になれば幸いです。
調査概要
- 調査方法:
- infoQでwebアンケート実施
- 調査期間:
- 2022年11月29日(火)~2022年11月30日(水)
- 有効回答:
- 5,000サンプル
- 調査対象:
- 全国15~69歳男女