止まらぬ値上げ、対策してる?家計への影響や日々の節約について5,500名へ調査
2022年1月から、食用油や乳製品などの食料品、ティッシュペーパーなどの日用品に加え光熱費まで、各種値上げラッシュが続いています。
特に、2022年10月の値上げ品目数は、6,699品目と月間最大値を記録し、「バブル崩壊以降類を見ない値上げラッシュ」と言われています。有名外食チェーン店も次々と値上げを発表しました。
原因として、世界情勢による原油高の高騰、円安・ドル高による輸入コストの上昇、人手不足による人件費高騰などが複雑に絡み合っていると考えられています。
既に、2023年1~4月の間に追加で7000品目の値上げが決定しており、これは2022年の同じ時期と比べて約1.5倍の品目数となっています。
止まる気配のない値上げに対し、どのように考えているのか、15歳~79歳の男女5,500名に値上げへの対策や日々の生活で節約していることについて調査を実施しました。
値上げを実感している?
89.1%が値上げを実感している
連日ニュースで取り上げられ話題となっている値上げですが、そもそも値上げを実感しているかどうか、2022年1月から2023年1月の期間にて調査を行いました。
2022年1月から2023年1月における値上げの実感を聞いたところ、全体の89.1%の人が「値上げを実感している」と答えました。このことからも、やはり値上げは社会全体に大きな影響を及ぼしていると考えられます。
ちなみに値上げを実感した時期としては、2022年10月が全体の23.8%を占めて1位となりました。続いて、2022年12月が15.4%で2位、2023年1月が3位という結果でした。
値上げを実感した時期別に、皆さんの声を聞いてみました。
値上げを実感した時期1位:2022年10月
・アルコール飲料の価格がオフライン・オンラインを問わず、どこの店舗でも値上げになった。
・いつも買っていたシリアルが500円台から700円台になっていて、買うのを止めたから。
・いつも買っているお気に入りの味噌の重さが軽くなっていたが、値段がそのままだった。
・ペットシートが一気に400円値上がりした。
・塩じゃけが1切れ100円位で買えていたのが170円になってしまい、朝食では食べられなくなった。
・食パンの値上がりや価格の優等生のはずの卵が、10個入りで50円以上の値上げ。
2022年10月は、主要飲料食品メーカー105社の商品のうち、約6,700品目が一斉に値上げされました。これは、バブル崩壊以降類を見ない記録的な値上げラッシュと言われています。
主な値上げ対象としては、ハム、ソーセージ、調味料(だしやマヨネーズなど)、チーズ、酒類(ビールやウイスキー)、ジュースなどが挙げられます。
さらに、大手外食チェーン店のスシロー、くら寿司、吉野家、松屋、はなまるうどん、丸亀製麺なども、原材料価格の高騰などを理由に値上げに踏み切っています。
日常生活に深く関わっている食料品や外食チェーン店が一斉に値上げをしたことで、値上げを実感した人が多くなったと考えられます。
値上げを実感した時期2位:2022年12月
・高級食材を買う機会が多い年末に、特に値上げを感じた。毎年注文しているおせちが大幅に値上げしていて、特に実感した。
・ガス代が1年前とまったく同じ量を使用していたのに2,500円も値上がりしていたから。
・牛乳が50円ぐらい高くなった。野菜も全体的に高くなった。
・激安スーパーでも値上げをするようになった。
・いつの間にか値上がりした商品が多く、買い物中、買うのをやめたものが多かった。節約意識が芽生えた。
2022年12月に値上げされた食品は全体で175品目と、2022年10月と比較すると少なかったものの、値上げを実感した方が多かったようです。
要因として「12月ならではのイベント」と「寒さによるエネルギー使用量の増加」が考えられます。
12月はクリスマスや年末年始は、大人数で集まったりご馳走を食べる機会が多い時期です。
普段より買い物の量が増えたり、奮発した買い物をしたりする人が多いのではないでしょうか。
そのため、普段より出費がかさみ、値上げを実感した人が多かったと考えられます。
また、12月は寒さが本格化し、電気やガスの使用量が増える時期でもあります。
電力使用量が増えるタイミングで、電気代やガス代の高騰が後押しとなり、請求額の高さに驚いた人が多かったのではないでしょうか。
ちなみに、総務省が2023年1月に発表した「2022年基準 消費者物価指数」によると、2022年12月の電気代は、前年の同月と比較して21.3%、ガス代は23.3%上昇していることもわかっています。
値上げを実感した時期3位:2023年1月
・七草セット(フリーズドライではなくフレッシュのパック)を買った時、去年は確か230円前後で、もう1年前は158円位で買えたのに、今年は500円を超えていた。
・12月はなんとなく正月価格で毎年値上がるので、仕方ないと思っていたが、1月はもろに感じます。100円台の商品が40~50円も値上げになっているものもあった。
・この2年位、常に値上がりを感じていたが、以前上がったと感じていたモノが更に上がっており、安定していた頃と比べると1.5倍から2倍になったのではと思った。どうにか価格を上げずにいた商品も上がってきたので。
・夕方買い物に行くと、100円以下のパンなどは棚が空っぽになっていることが何度もあった。
・クロワッサン1つが128円から148円になり、1月で168円になったから。
2023年に入っても値上げラッシュは止まる気配がありません。本年1月に値上げされた食品は580品目にのぼりました。
主に、パスタ、てんぷら粉や缶詰のシーチキン、菓子類が値上がりしています。
また、外食大手ファーストフード店がハンバーガーを値上げしたことも、大きな話題となりました。
食品に限らず、トイレットペーパーやティッシュ類など利用頻度の高い日用品も値上げ対象となっています。
さらに、ガス代や電気代などの光熱費の上昇に関する声が、2022年12月同様、多かったです。
光熱費の場合、使用量を確認すると昨年の値段と比較して数千円単位で値上がりしているため、値上げの実感が強くあると考えられます。
値上げを感じる種別は「食品」が1位
次に、値上げを実感する品目を質問しました(複数回答可)。上位6位までは、以上のような結果となっています。
1位となったのは、「食品」で全体の84.9%と最も多い結果となりました。
先の質問「値上げを実感した時期」についての回答でも、食品に関する回答が多く寄せられていました。
また、2位は「光熱費」、3位は「日用品」、4位は「燃料代」という結果になりました。
「光熱費」は数千円~数万円単位で支払う場合が多いため、数千円の値上がりのインパクトを大きく感じた人が多くいたと考えられます。
「燃料代」については、世界情勢により原油の安定供給の懸念が高まったことが考えられます。2022年4月には、原油価格の高騰対策として政府が補助金を出す対策を取るほど、燃料コストが大きく上がっていました。
年齢層の高い人は、光熱費の値上げを実感している傾向
次に「光熱費」に着目し、性別・年齢層別に値上げを実感しているかどうかグラフにまとめました。
男女ともに年齢が上がれば上がるほど、光熱費の値上げを実感している人が増える結果となりました。
10代-20代の世代で光熱費の高騰を実感した人は男女ともに約3割であるのに対し、50歳以上の世代では男女ともに半数以上の人が光熱費の値上げを実感しているようです。
10代-20代の若者は、実家などに住んでおり、自分で光熱費を払っていない人も多いと考えられます。
また、生活している年数が短いため、光熱費の請求額を見ても、あまり気に留めない人が多いのではないでしょうか。
一方、年齢が上がるにつれ、「毎月大体これくらいだろう」という感覚が身に染みているからこそ、今までに見たことのない請求額を目にしたときに「値上げを実感する」人が多くなるのではないでしょうか。
また、年齢が上がるほど、家計を握っている人が増え、値上げを実感していることが推測されます。
仕事を退職し年金生活をしている高齢者は、在宅時間が増えているため必然的に使用料も増え、さらに支出額に対しても敏感になっていることも考えられます。
値上げで困っていることは?
一番困るのは「電気代」の値上げ
続いて、値上げされて困っていることについても、聞いてみました。
「値上がりで一番困った品目」を聞いたところ、電気代が全体の24.1%を占めて1位となりました。
2位は「食材(野菜類)」、3位は「食材(魚・肉類)」と続いています。
前章の「値上げを実感する品目」でも多くの人が感じていた食料品、光熱費の値上げ。日々の生活に欠かせない品目が、ダイレクトに困り感に直結していることがわかります。
使用量は変わっていないのに毎月数千円~数万円増えている「光熱費」
あわせて、光熱費(電気代・ガス代)の値上げで困っているエピソードについても聞いてみました。
・2022年12月の電気代は775kWhの消費でほぼ3万円。 2021年5月はほぼ同じぐらいの消費電力で約1万6千円。実感としてはほぼ倍になった感じ。 2021年12月より335KWhも節電できたのでこれで済んだが、そうでなければ5万超えになっていたかもしれない。
・1.5倍ほど高くなった。冬場は毎日湯船に浸かるので、普段でも高くなる時期。
・ガスファンヒーターを使っているので冬場はかなりガス代が上がるのは毎年のこと。今シーズンはこたつを併用して使用を減らしているけれど、昨シーズンよりガス代がめちゃくちゃ高い。
・高齢者世帯なので燃料関係をそろそろ安全な電気にしようかなと思ったら電気代が値上げになり困惑している。
・10年以上利用している和食料理屋で初めて値上げの話があり、ご主人が申し訳なさそうに価格改定のお知らせをされた時は本当に原材料・光熱費などが値上げされていることを実感した。
光熱費の値上げは、かなり生活に影響を及ぼしているようです。
特に冬場は湯船に浸かる人が増えたり、暖房をつけるため、電気代やガス代が他の季節と比べて増える時期です。
カイロやコタツ・厚着などの工夫をして消費量の節約をしている人が多くみられました。
野菜や肉・魚、冷凍食品まで。家計を圧迫する「食料品費」
食材・食料品の値上げに関したエピソードも聞いてみました。
・サラダに使うので、レタスを常備するようにしているが、最近高くて買えずに他の野菜を代わりに買うことがあった。
・それまでセールで100g98円だった豚肉が…今ではセールでも100g188円…。量を減らすしかないです。
・食生活で困ります。特に魚が高いです。マグロやホタテなどかなりの値上がりで、買う回数を減らした。
・卵をよく購入しますが、20〜30円ほど高くなっていて驚いた。 朝食やお弁当で、目玉焼きや卵焼きを作るので困ります。
・おべんとうに冷凍食品をよく使うのだが、いきなり50円上がったものがあって、驚いた。 自分で作れるものは、作りたいと感じた。
毎日食べる野菜や肉・魚などの値上がりに困っている人が多いようです。
また、お弁当作りに欠かせない卵や冷凍食品、ウインナーの値上げは、子育てや仕事で日々忙しい家族の家計を圧迫していると考えられます。
加工食品やインスタント食品の購入を控え、自炊などの工夫で値上げに対処しているコメントも見られました。
ガソリン代やペット用品、ティッシュまで。困り感は多岐にわたる
その他の品目についても、値上げで困っているエピソードを聞いてみました。
・数年ぶりにバスに乗ったら相当高くなっていて衝撃を受けた。バスを利用する機会が増えるので困る。年金暮らしやバス移動が必要な人には相当きついと思う。
・4,000円前後で購入出来たペットフードが7,000円とかになっていた。
・家族全員が慢性的な鼻炎持ちのためティッシュペーパーの使用量が多く、ボックスティッシュを常備している。以前は特売になることがよくあったが、最近は特売でも安く感じない。
・消耗品の子供のおむつなど数年前と値段があがっていてびっくりした。毎日使うものだからこそ高くなるとつらい。
ガソリン代や日用品のティッシュペーパーやトイレットペーパー、おむつ、ペット用品など生活に欠かせない品目における困り感があることが分かりました。
また、衣服や趣味に関するものなどについても、購入を躊躇してしまった方もいるようです。
エピソードを見ていくだけでも、食品や光熱費に留まらず、日常生活の至るところに「値上げによる影響」が出ているようです。
消費への影響は?
お菓子やパンは買い控える傾向
値上げは実際の消費にどのような影響を与えているのでしょうか。
値上げの影響で購入頻度を減らした品目があるかどうか聞いたところ、全体の55.1%の人が「購入頻度を減らした品目がある」と答えました。
一方で、44.9%の人は「購入頻度を減らしたものはない」と回答しました。半数弱の人は、値上げを感じながらも、今までの購入頻度を変えずに買い物を続けていることが分かりました。
値上げの影響で購入頻度を減らした品目を聞いたところ(複数回答可)、1位は「菓子・スナック類」、2位は「食パン・菓子パン」、3位は「食材(野菜類)」という結果になりました。
買い渋りは食品の趣向品や野菜から起きているようです。
また、4位は「衣料品」、5位は「外食費用」となっており、嗜好品や日常の贅沢にかける費用を抑えている傾向が見られます。
値上がりしても購入価格を下げない人が全体の64.9%
値上げの影響で価格帯を下げた品目があるか聞いたところ、全体の35.1%の人が「価格帯を下げた品目がある」と答えました。 一方で、約64.9%の人は、価格帯を下げずに今までと同じものを購入しているようです。
値上げの影響で価格帯を下げた品目を聞き(複数回答可)、上位6品目についてグラフにまとめました。
価格帯を下げた購入品として「食材(野菜類)」が全体の25.1%を占め、4人に1人は普段購入している野菜の価格帯を下げていることが分かります。
2位は「食材(魚・肉類)」、3位は「食パン・菓子パン」という結果になりました。
嗜好品や野菜などは、前章の買い控え品目としても上位に挙がっており、値上げに伴って、食料品にかけるお金はなるべく減らそうとする消費者の傾向がわかります。
購入頻度を減らすのは嗜好品、価格帯を下げるのは野菜や肉・魚
改めて、「購入頻度を減らした品目」と「価格帯を下げた品目」の結果を見てみましょう。
購入頻度を減らした | 価格帯を下げた | |
---|---|---|
1位 | 菓子・スナック類 | 食材(野菜類) |
2位 | 食パン・菓子パン | 食材(魚・肉類) |
3位 | 食材(野菜類) | 食パン・菓子パン |
4位 | 衣料品 | 食材(乳製品類) |
5位 | 外食費用 | 菓子・スナック類 |
また、食品以外の「購入頻度を減らした品目」と「価格帯を下げた品目」についても品目と節約の工夫を聞いてみました。
・インターネットのプロバイダを見直した
・ちょうどスマホを買い換えたので同時に通信費の見直しを行い少しでも家計の負担を減らそうとした
・スマホのキャリアを変更し通信費を下げた
・ガソリンをセルフにして単価を下げた
・タクシーを良く使っていましたが、節約のために歩いたりするようにしました。
・少しの距離でも車で移動していたが徒歩や自転車移動に買えた
・トイレットペーパーの質が落ちるが価格が安い物に替えた。
・ナプキンの品質を気にする余裕がない。
・ヘアケアブランドを低価格帯の商品に切り替えた。
・ペットを飼っているが、ペットのうんちの処理用のトイレットペーパーを人間が使っているものとは別にして、ランクを下げたものを使うようになった。
・なるべく着込んだりお風呂に入ってすぐに布団に入るなどして無駄に灯油を使う暖房機器を消している。
・電気をなるべくつけない、暖房温度を下げる。車はハイブリッドなので省エネ運転をする。
・ 衣料品は家にあるもので、まだまだ着れるものもあるので、買うのを我慢している。買いたい時はセールだったり、安い洋服屋で購入して、満足している。
・もともと衣料品に関しては必要な時に購入すれば良いなと思っていたのだが、その思いが値上がりしたことで更に強くなった。
・衣料品は、購入数を減らした。好きなブランドではなくても好みの形であれば、出来る限り安いサイトで、セール期間やクーポンを使用して、購入するようにしています。
食品だけでなく、日用品やペット用品、光熱費、衣料品など様々なジャンルにおいて消費への影響が出ていることが分かりました。 また、「既に節約をしているので、これ以上節約はできない」という意見もありました。
お金をかけるところと節約のメリハリを意識している人も
値上げされた後も、これまでと変わらず購入している品目についても聞いてみました。
【既に節約の工夫をしている】
・ほとんどの品目をこれまで通り購入している。これまでもより安いものを選んできたので、これ以上控えるのは難しいと思うから。
・食べるものはディスカウントやフードロスなどを利用してメリハリをつけているので、一番食べたいものの値段は下げていない。
【生活必需品なので、これ以上削れない】
・ガソリン。仕事で運転するから仕方ない。移動手段として車がないと生活できないので高くても購入せざるを得ません。
・ティッシュやトイレットペーパー、電気やガソリン代などは削ろうにも無理なので諦めている。
【健康を考慮し、水準を下げない】
・きちんと栄養は取るように、食事量は減らさないようにしている。ヨーグルトなどは自家製で作って毎日食べている。
・メイン食品の魚や肉、野菜などは価格が高くてもできるだけ買うようにしている。健康には変えられないので。
・食料品や外食の中でも、一番自分が好きでお金を使っているところだけは削っていない。 特にコーヒーが好きで、飲めばリラックスできるので、ここだけは削ると逆にストレスになりそうなので、購入する商品は質を落としたりはしないようにしている。
値上げ後も今までと変わらずに購入している人は、「既に節約の工夫をしている」「生活必需品なのでこれ以上削ることはできない」「健康やストレスを考えると、今までの生活水準を維持したい」といったことを考えているようです。
また、節約するところと、贅沢するところを分けて、メリハリをつけてお金を使っている人もいるようでした。
食費は変化した?
食費が増えた人は全体の6割弱
2022年1月時点と比べて、1か月あたりの一人当たりの食費の変化を調査しました。
食費が「増えた」人は全体の57.7%、「変わらない」人は33.3%、「減った」人は6.1%という結果になりました。
全体の約6割弱の人は食費が増えた一方で、約3割の人は値上げ後も食費の変化はないようです。
値上げに対して節約することで、食費が変わらないように対処している人が3割近くいるようです。
1か月あたりの食費は1,000円から3,000円程度増えている人が多い
食費が「増えた」人に1か月あたりいくら増えたか聞いたところ、「1,000円以上3,000円未満」増えた人が全体の30.6%を占める結果となりました。
また、食費が3,000円以上増えた人が、全体の43.7%を占めています。
月々3,000円の出費の増加は、年間で見ると36,000円にもなります。小さな出費の積み重ねでも、長い目で見ると家計を圧迫していきそうですね。
値上げに伴って何か対策している?
4人中3人が値上げ対策を行っている
値上げに対し何かしらの対策を行っているか調査したところ、全体の75.3%の人が「値上げ対策をしている」という結果になりました。
実際に値上げ対策を実行している人が4分の3を占めており、かなり多くの人が値上げ対策に奔走していることが分かります。
◆値上げ対策を行っていない人(男女・年齢層別)
また「値上げ対策をしていない」人を男女別・年齢層別にまとめたところ、女性より男性の方が値上げ対策を行っていないことがわかりました。なかでも10代-20代の男性は全体の38.4%が値上げ対策をしていないようです。
さらに、値上げ対策をしている人に対し、実施している値上げ対策を聞いたところ、以下の結果となりました(複数回答可)。
「安い商品を買う」が60.2%で1位となりました。また、「安い場所で買う」が2位、「ポイントを貯める」が3位という結果になりました。約半数の人が、買い物の工夫を実践しているようです。
また、嗜好品や日用品の購入量・頻度を減らしている人は全体の約1/4という結果になりました。まずは買い物の工夫を行い、その後さらに節約の必要が出たときに嗜好品や日用品の購入量や頻度を減らす、といった行動を取っていることも考えられます。
男女別・年齢層別にデータを見てみましょう。
◆ポイントを貯めている人(男女・年齢層別)
「ポイントを貯める」という節約方法は男性よりも女性に人気の節約方法であることが分かりました。どの世代においても4割~5割の女性がポイントを貯めているようです。
節約意識の高い主婦層に多い節約方法であると考えられます。
◆嗜好品の購入量・頻度を減らしている人(男女・年齢層別)
「嗜好品の購入量・頻度を減らす」も全体的に女性に人気のある節約方法であることが分かりました。
また、年齢層が上がるにつれ、男女ともに嗜好品の購入量・購入頻度を減らす傾向にあるようです。若い世代においては、嗜好品は我慢せずに購入しているのかもしれません。
節約への意識変化は?
2022年1月と2023年1月時点での節約の意識を調査しました。
その結果、節約を「とても心掛けている」「どちらかといえば心掛けている」人の合計は、2022年1月の72.6%から2023年1月の80.4%となり、増加している結果となりました。
元々節約を心掛けている人が多かったようですが、値上げを実感し、さらに節約志向が高まっていることが分かります。
2023年1月時点では、節約を心掛けている人が、全体の約80%を占めており、値上げ対策をしている人の割合とほぼ同じ結果となりました。
また、2023年2月は加工食品や調味料、酒類など4,000品目以上の値上げが予想されています。止まらぬ値上げラッシュでさらに値上げを実感する人が増え、節約志向が高まることが予想されます。
みんなの値上げ対策術を紹介
最後に、みなさんが実施している具体的な値上げ対策術を紹介します。皆さんも日々の生活で真似できそうなものがあれば、取り組んでみてください。
・買い物の工夫では、食材は安い食材に置き換えるものはできるだけ置き換え(ex.豚→鶏、鶏はモモ→胸)、加工食品・生理用品などは同じ店舗だが安売りのときにまとめ買いしている。 また、衣料品や日常雑貨の一部(小型電気製品、PC関連用品やOTC医薬品)はネット通販の利用頻度を上げて実店舗より安く購入するようにしている。
・いつも行くドラッグストアで今まで使用していなかったクーポンを発行して買い物に使用する。別のスーパーでは土曜日は3,000円以上で5%割引なのでこの日にまとめ買いをする。
・お試しサイトやアウトレットサイトをよく利用している。腐らないものは大容量やまとめ買いで単品価格を安く上げる。
・スーパーのチラシを必ず確認して、買い物に行く日時と内容の計画を立てる。予め決めたもの以外は買わない。
・フードロスを扱うお店に行くようになった。 ネットでもそういう商品を積極的に購入している
・日用品をふるさと納税にかえる
・買い物に行く頻度をできるだけ少なくするようにする、冷蔵庫等々ストック食料品ができるだけ空になるまで買い物に行かない工夫をする。週単位で予算を立てるようにしてできるだけそれを守るようにする
・野菜は八百屋さんで購入しているのでスーパーの半額で購入できる。旬のものを選んでいればそれほど痛手はない。見切り商品も食べ頃で問題ないので利用している
・薄味にして調味料の使用頻度を減らす
・八百屋さんから「高いものは、買わずに安いものを買っておいて、買えるようになったら買えばいいんだよ」と言われてから、安い野菜や手ごろなもので、レシピで探して「腕の見せどころ」と工夫をして変化をさせて、毎日調理をしてます。
・以前は欠かさず買っていた野菜も、その時安いもの、あるいは価格安定しているものを買う、豆苗は2.3回再生栽培、小松菜、ネギ、パセリなどをベランダ栽培して少しでも利用。
・無駄な電気代をカットする。 浴室乾燥機から室内干しに変えてみたりと工夫をしています。
・エアコンの設定温度を下げて着る服で対応、お風呂は入る直前に沸かし、できるだけ連続で家族が入るようにして追い炊きを減らす。
・お風呂の温度設定と水量を低くしてガス代の節約 。台所のお湯の温度設定やトイレの便座の温度設定を一番低く設定。
・電話で友人との会話が楽しみで、今までは1時間以上の長電話だった(99%私から電話します)。通信費が高いので、今は40分くらいで電話を切るようにしている。
・ガソリンの値上げにより、近所での買い物は徒歩で行く様にしている。又外出時に一度に必要な物を買って来るようにして車での外出をこれまでより減らしている。
・当たり前のように買っていたものを、切り替える。新聞購読もやめた。美容院の回数も減らす。
・不必要な支出がないか調べ、不要な支出は削除する。例えば会費が3万円もするクレジットカードを解約して会費無料のクレジットカードに変更した。
・嗜好品などの購入を減らしたり、外食などを減らしています。自分を向上させたいと思っているので研修費は減らせません。
・家計簿をつけているが、今までは年間の支出を確認していなかった。 去年の家計簿を見直してこれからの対策をしようと思う。
・FX取引を行い、資金を増やそうとしている。
・NISAなど非課税対策。
・つみたてNISAを始めたり、株主優待を利用するようになった。
・株の配当を楽しみにして、高配当商品を買っている。
・利息のほとんどつかない銀行預金を投資に振り分ける事でインフレに対応しようとしている。
・Yahoo!オークションやメルカリへの出品(幸い売れそうなものを元々持っているので)で収入を増やしたり、複数のアンケートサイトに登録して副収入を増やしています。
・アンケートサイト、隙間時間でできる日払いのアルバイトで収入を補うことです。
・副業をやるようにしています。1日6時間で毎日行っています。こちらも結果に結びつくように頑張りたいと思います。
・PayPayのキャッシュバックを利用している。
・クレジット払いや電子マネーを活用し少しでも還元しようとしている。
・クーポンやポイ活や特売品などに対するアンテナを常に張るようになりました。 今後、節約だけではその場凌ぎにしかならないと思い、お金を増やしていくという対策も必要かと感じています。
・アンケートサイトを駆使してポイントを稼ぐようになり、Amazonなどで買う際には価格の動向をチェックして安いタイミングで買うようになった。
・とにかくポイ活に励みました。アンケートモニターや、自治体のキャンペーンなどにも目を光らせ、かなり助けになりました。
値上げ対策として、様々な節約術を紹介しました。
節約術の中には、買い物や料理の工夫だけでなく、支出の見直しや、収入を増やす方法などがあります。
値上げ対策として、支出を見直す、節約することも大事ですが、副業などで収入を増やすことも一つのアイデアです。
収入を増やす方法として、副業や投資、ポイ活などがあげられます。
ポイ活を活用して、アンケートに答えてポイントを稼いでいる人もいるようです。
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まとめ
今回は値上げ対策について、全国の15~79歳の男女5,500人に調査しました。
2022年1月から2023年1月にかけて、値上げを実感している人は全体の約9割を占め、値上げ対策をしている人は全体の75.3%を占めていました。国民の多くが値上げを実感し、節約対策に乗り出していることが分かります。
1番困った値上げの品目として、「電気代」が24.1%を占め1位となりました。特に年齢層が高い世代の方が光熱費の値上げを実感しているようです。
数千円から数万円単位での値上げが家計を直撃していることが考えられます。
2023年2月以降も、値上げラッシュが続くと考えられています。
今回は調査に協力してくださった方から、様々な節約のアイデアが集まりました。
自分で真似できそうなものから、挑戦してみてはいかがでしょうか?
調査概要
- 調査方法:
- infoQでwebアンケート実施
- 調査期間:
- 2023年1月14日(土)~2023年1月15日(日)
- 有効回答:
- 5,500サンプル
- 調査対象:
- 全国15~79歳男女