新型コロナウイルスの感染拡大によって外出が減り自宅で過ごす時間が長くなった今も、変わらず必需品である衣類ですが、予算や選び方さらには処分方法など、様々な場面で大きな変化が起こっています。
今消費者が求めている衣類とはどういったものなのでしょうか。
衣類の消費行動について全国15~59歳の男女2,000名に徹底調査しました。
新型コロナウイルスの感染拡大によって外出が減り自宅で過ごす時間が長くなった今も、変わらず必需品である衣類ですが、予算や選び方さらには処分方法など、様々な場面で大きな変化が起こっています。
今消費者が求めている衣類とはどういったものなのでしょうか。
衣類の消費行動について全国15~59歳の男女2,000名に徹底調査しました。
衣類にかける金額や意識について変化があったと回答したのは全体の36.8%でした。
反対に、約60%の人はそれほど大きな変化は感じていないという結果となりました。
衣類は必需品のため、肌着や寝間着など消耗品としてはあまり変わらないと感じる人も多いのではないでしょうか。
また、男女で変化についての意識が大きく異なっており、衣類について変化を感じている女性が47.3%に対して、男性は26.2%と低い結果が出ました。
では、衣類についての変化を感じている人たちは、具体的にどのような変化を感じているのでしょうか。
新型コロナウイルスの影響を受け、衣類に対する意識は様々な変化をしているということがわかりました。 例えば、自宅で洗濯が可能な素材を重視する人、外出が減ったのでそもそもおしゃれ着を買わなくなった人もいれば、たまに外出するからこそ質の良い服を買うようになったなど様々です。
また、リモート授業や在宅勤務・テレワークの増加で上半身の服装にのみ気を使うなど、現代の新しい常識も定着してきているようです。みなさんも当てはまる方が多いのではないでしょうか。
では、変化する意識に伴って、衣類にかける金額はどのように変化しているのでしょうか。
新型コロナウイルス流行後、衣類にお金をかけなくなった人は全体の3割という結果になりました。
衣類に対する意識の変化で最も意見が多かった、「外出が減ったことで服を買う機会が減った」、「必要がなくなった」などが大きな要因として挙げられます。
特に衣類にかける金額が減ったと回答したのは30代女性で、外出する頻度が減ったことで購買意欲が以前と比べて高くないという方が多いようです。トレンドや季節に合わせて服を購入する方が多い一方、着ていく場所が限られる今は、なかなか購入のタイミングが掴みずらいのかもしれません。
続いて、新型コロナウイルスの流行が原因で衣類にかける予算に変化があったと回答した人を対象に、予算がどう変化したのかを具体的に聞いてみました。
新型コロナウイルス流行前と後で、衣類にかける予算は大幅に減っているようです。
1ヶ月の予算が1,000円未満の方は、コロナ前は14.0%だったのに対し、コロナ禍の今は33.5%と2倍以上を占めており、衣類にかける金額が激減していることがわかります。
予算が1,000~5,000円と回答した人の割合は、コロナ禍でもほとんど変化がないものの、衣類に月5,000~20,000円以上使っていた人たちが大幅に減少しており、全体的に低予算になっています。
一体どのような衣類にかける予算が減少しているのでしょうか。部屋着や寝間着と仕事着に分けて、金額の動きを詳しく見てみます。
部屋着、寝間着にかける金額が変化したと回答した人に1ヵ月の予算を聞いたところ、1,000円未満の割合が10%ほど増加しているものの、あまり大きな変化はありませんでした。また、月の予算が5,000円以上の人の割合はほとんど変わっていないようです。
元々頻繁に購入する衣類ではないため、このような結果になったと考えられます。中には、自宅で過ごす時間が増え、着心地を優先するようになったという意見や、部屋着を着る頻度が上がり買い替える頻度も同じように上がったなどの声もありました。
続いて、仕事着にかける金額が変化したと回答した人に1ヵ月の予算を聞いたところ、部屋着より金額の減少傾向が顕著で、1,000~5,000円未満の割合はほとんど変わっておらず、コロナ流行前により多くの予算を使っていた人ほど低予算に移行していることが分かりました。
在宅勤務が増え、スーツなどのフォーマルな服を買わなくなったという意見が多くあり、いわゆる対面での戦闘服の出番が減ったことが影響しているのではないでしょうか。
また想像ではありますが、スーツが義務付けられていない企業でも、出社日が減ったことでコーディネートのパターンをいくつも確保しなくてよくなったのかもしれません。
このように部屋着と仕事着の予算は、程度に差はあれど減少傾向のようです。
購入する方法にも何か変化があるのでしょうか。
32.9%の人が通販の利用頻度が増えたと回答しました。
衣類に使う金額の変化を感じている人と同じく、新型コロナウイルスの流行は購入方法にも大きな変化をもたらしたようです。
特に若年層の変化が著しく、10代の40.2%が「通販を利用する頻度が増えた」と回答していました。
外出自粛により実店舗に行くことも減り、ウィンドウショッピングをしなくなったことで衝動買いしなくなったと回答している人もいました。
では、購入方法の選択肢として通販が完全に浸透しつつある今、衣類の処分方法はどうでしょうか?
もっとも頻度の高い処分方法を聞いたところ、ごみとして廃棄するという一般的な方法の次に、フリマアプリなどネットで出品するという方法が挙げられました。
最もフリマアプリを利用しているのは20代で4人に1人が積極的にフリマアプリを活用していると回答しています。
また特筆すべき点としては、10代の間では衣類の処分方法として人に譲るという方法が使われているということです。
グラフ上の平均値では「人に譲る」と回答した人は10.3%となっていますが、10代に限定してみると22.6%の人が着なくなった衣類を他の人に譲渡するという方法をとっており、ほかの年代と比べると比較的高い割合となっています。
さて、金額だけではなく購入方法や処分方法まで変化する中、肝心の衣類についてのニーズはどうなっているのでしょうか。
約6割がファッションにおいて「自分が着たい服か」が最も重要だと回答していました。
年代別に見てもすべての年代が上記の項目の過半数を占めているほど、圧倒的な結果です。
衣類を購入することが減り、限られた予算の中でいかに自分が着たい服を選ぶかが重要になっているようです。
また、着心地が重要と回答した人の割合は40代、50代が多く、素材や過ごしやすさへのこだわりが垣間見えました。
反対にTPOに合っているかや他人に好感を持たれるかなどの項目は1割以下となっています。
本当に好きなデザインや素材、機能性などを重視し、誰かのためではなく自分自身のために選ぶというのが現代の意識の現れなのではないでしょうか。
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